便利で使い勝手の良い屋外空間・エントランスアプローチ編
こんにちは、住宅生協です。
注文住宅を建てるときは、建物のまわりまで含めてプランニングするのが大切です。家づくりの際はインテリや外観のデザイン、住宅設備を選ぶのに時間をかけがちですが、外構やエクステリアも住まいの一部としてじっくりと検討するようにしましょう。
■外構は失敗したと感じる人が多い!?
ある調査によると、自宅の外構について半数以上の人が失敗したと感じているそうです。理由の一つとして挙げられたのが玄関前の階段。つまりエントランスアプローチの問題です。
玄関前に階段があるつくりは定番ですが、高齢になったときに上り下りが不自由になることがあります。家の中がバリアフリーでも、出入りがしにくくて外出が億劫になってしまうのは避けたいですよね。高齢の方ばかりでなく、ケガをしてしまったときなども段差にストレスを感じるかもしれません。
■階段横にスロープ
玄関前の段差をなくすための手段として挙げられるのがスロープです。階段横にスロープがあれば段差に躓いて転倒する心配もなく、家の出入りがしやすくなります。スロープは高齢の方、ケガをしてしまった方ばかりでなく、ベビーカーを押して出入りする際にも有効。出入りの度にお子さまを下して、ベビーカーを畳んで、という動作が必要なくなるため、実は子育て世代の方にもおすすめしたいポイントなのです。
スロープを施工する際は、その分のスペースが必要になります。建物のプランに影響する可能性もあるため、ご希望の際は早めに伝えていただくのが良いでしょう。
■バリアフリーの基準
スロープの傾斜については、急になればなるほど面積は少なくてすみます。逆に緩やかになればなるほど広い敷地が必要。ここでポイントになるのがバリアフリーです。ベビーカーを押す場合と違い、車いすは自走での上り下りも想定しておかなければいけません。
バリアフリー法の「建築物移動等円滑化誘導基準」では、屋内は1/12、屋外は1/15の勾配が基準とされています。1/12は前方に12m、1/15は前方に15m進むと、高低差が1m生まれる勾配のこと。公共の施設ではなく、ご自宅につくるには相当な敷地面積が必要となる緩やかな勾配ですが、車いすの使用も想定される場合の参考にしてください。
今回はエントランスアプローチ編ということで玄関前の階段、スロープについてお伝えしました。